株式会社エンバイオ・リアルエステート

活用事例

埼⽟県操業中クリーニング⼯場を汚染付で購⼊

買取により事業主様の汚染リスクをそのまま承継後柔軟な発想で要措置区域指定に対応

埼⽟県操業中クリーニング⼯場を汚染付で購⼊

概要

場所
埼⽟県草加市
物件
昭和30年代から操業のクリーニング⼯場
敷地面積
365坪
当時の状況
⾃主調査によりガス検知。
対応
現状有姿・契約不適合責任免責購⼊

当該地情報

敷地⾯積365坪。昭和30年代から操業のクリーニング⼯場。過去にパークレンの使⽤履歴が有ったため、所有者様がガス調査を実施。
その結果、⼟壌汚染が判明した。当社は、ガス調査結果に基づき、浄化費⽤と市場価格を総合的に勘案し、購⼊価額を算出、その後、所有者様と協働で種々の課題を⼀つづつクリアし、売買決済に⾄る。

売主様より

売主様より

本物件に関しては何年も前から汚染の可能性を抱えていたものの、汚染があったところで解決策が⾒つかるのかどうか、ということでずっと⼿付かずの状態でありました。そんな中、展⽰会にてエンバイオ・リアルエステート社のセミナーを拝聴。現状有姿での売却が可能であること、⾼度な浄化技術を要しており⾼い売却価格を⾒込めそうであったこともあり、ようやくガス調査に踏み切ることができました。

⾼濃度ガス検知後、エンバイオ・リアルエステート社の他にも複数の会社に売却価格の⾒積もりを依頼しましたが、エンバイオ・リアルエステート社が最も納得のいく価格を提⽰していただけました。
また価格だけでなく、この1年で同規模のクリーニング⼯場の買取・浄化実績があったことも⼤きな決め⼿となりました。

その後、売却に向けて準備を進めていく中、様々な課題や⼿続きが出てきましたが、それについても1つ1つ的確なアドバイスをいただきながらクリアできたことも⼤きなサポートとなりました。
結果として、繁忙期に⼊る直前には⼤⽅の⼿続きを終えることができたのは、私たちにとっては⼤変ありがたいことでありました。
また何よりも、売却出来たということが、過去の状況から考えると本当に信じられないと、皆と⼝をそろえて⾔っております。

これも全て、エンバイオ・リアルエステート社様のおかげだと思います。⼀⾔だけでは御礼しきれないですが、厚く御礼申し上げます。

経緯

START
東京国際クリーニング総合展⽰会相談コーナーにて、当社のパーク汚染対策の特⻑を説明
⇒現状有姿 契約不適合責任免責・浄化会社とのワンストップサポート
STEP 01
所有者様ガス調査実施 ⇒ドライ工場での一部高濃度ガス検知
STEP 02
現地調査の上、買取価額提示
 
全体会議での第一回プレゼン ⇒売却反対の声も有り
STEP 03
課題抽出と解決策の検討 ⇒売主・買主の協力体制
 
売買契約締結 ⇒境界確定に夜実測清算
 
工場操業停止
STEP 04
測量及び境界確定作業 ⇒売主 買主の一体化
STEP 05
売買決済 ⇒汚染リスク引継
以降、グループのワンストップを実施
STEP 06
解体着手
 
絞込調査
 
TR試験終了
STEP 07
行政協議開始
 
浄化計画決定
STEP 08
浄化工事
FINISH
売却

対応詳細

詳細調査

詳細調査
〈土壌ガス調査〉
より細かなピッチでガス採取を行い、最も濃度の高い地点を探査します。
〈土壌サンプリング調査〉
高濃度の地点を中心に土壌サンプリングを行い、汚染深度を把握します。

解体工事

解体工事

絞込調査

絞込調査
MIP調査による汚染範囲・深度の絞り込みを実施。
この絞込調査とTR試験の結果を総合的に勘案し浄化計画を策定します。

パーク汚染地における絞込調査の重要性

原位置浄化では、汚染状況を⽴体的に把握することが重要です。
本サイトでは、地下深部のパークの⾼濃度汚染溜りと周囲に広がる低濃度拡散域がありました。原位置浄化では、汚染溜りを“攻撃”しなければ、汚染拡散域を浄化しても汚染溜りより新たにパークが拡散してきてしまうため、完全浄化ができません。
絞込調査では、ダイレクトセンシング技術を⽤い、⾼密度で平⾯⽅向・深度⽅向の汚染調査を⾏い、汚染溜りの位置を確認しました。
原位置浄化の浄化効率の向上で、絞込調査は重要となります。

浄化工事①:化学酸化剤撹混合

浄化工事①:化学酸化剤撹混合

浄化工事②:バイオ薬剤注入

浄化工事②:バイオ薬剤注入

今回は、バイオレメディエーション促進剤という薬剤を用いました。元々、土壌中にいる微生物を活性化させることで、パークを分解します。微生物を新たに入れるわけではないので、生態系への影響も最小限で、安心です。 工事前には試験を行い、その土地にあった、効果が高い薬剤を用いることが重要です。薬剤はボーリングマシーンを用いて設置した井戸から注入します。

浄化工事終了・売却

浄化工事終了・売却

パーク汚染地における原位置浄化の有効性

パーク汚染は、地下深くまで汚染が浸透しているケースが多いです。従って、掘削除去だと莫⼤な費⽤がかかってしまいます。また、地下⽔も汚染されているケースが⼤半で、掘削除去だけでは対応できない場合が多いです。その点、原位置浄化は⼟を掘り出す必要がないため、汚染が深い場合でも対応可能です。さらに地下⽔の浄化も得意としています。
まさにパーク汚染には原位置浄化がうってつけというわけです。

区分売却 : 汚染状況に応じて区割し、対策を実施

区分売却 : 汚染状況に応じて区割し、対策を実施
【売却時】
【将来】
①汚染無し売却:1037.75㎡
→増改築可
②汚染付売却(短期浄化):100㎡
→要措置区域解除を目指す
③汚染付保有・賃貸(長期浄化)
→拡散防止対策を継続実施

知⾒

草加プロジェクトの最も⼤きな実績は、「練⾺プロジェクト」に続き、本年度も現状有姿・契約不適合責任免責でパーク汚染地を買取り後、要措置区域に指定されたものの購⼊後10カ⽉⾜らずで売却できたことです。

「練⾺プロジェクト」においては、浄化会社の保有する技術と不動産会社のもつ汚染⼟地流動化スキルが⼀体化したことが成功の最⼤の要因ですが、本件「草加プロジェクト」においてはそれに加え、特に出⼝部分での売却先決定と重度汚染箇所の取り扱いにおいて、柔軟な構想と判断によりベストな選択ができたことが特筆すべき要件です。

浄化会社の基本がソリューションなら、不動産会社の基本はマネジメントにあると⾔えます。
つまり、当社の基本スタンスは、汚染⼟地の状況に最適な選択肢で対策することです。

また、本件は操業中の⼯場を購⼊したことから、売主様・買主様共に、売買を通じた確かな「信頼関係」を構築できたことも今後の⼤きな財産になることと確信しています。

練⾺・草加の経験より、やはり「実績」がものを⾔うことを実感しました。

⾔い古された⾔葉ではありますが、「実績に裏打ちされた信頼」により、軽度汚染地の売却と重度汚染地の賃貸が可能になったと確信するからです。